犬のしゃっくりはなぜ起こる?原因と対処法を解説

犬のしゃっくりは一時的な症状で、特に子犬の頃によく見られる現象です。

しかし、しゃっくりが長時間続いたり、頻繁に起こる場合は健康上の問題を示していることがあります。

愛犬のしゃっくりについて正しく理解し、適切な対処ができるよう、この記事ではしゃっくりの原因や対処法、病院を受診する目安などを詳しく解説していきます。ぜひご参考ください。

犬のしゃっくりはなぜ起こる?

犬のしゃっくりはなぜ起こる?

犬のしゃっくりは、犬が横隔膜のけいれんによって起こる一時的な症状です。しゃっくりは通常自然に治まりますが、子犬では成犬よりも頻繁に起こることがあります。

子犬と成犬のしゃっくりの違い

子犬と成犬のしゃっくりは原因が異なります。

子犬の場合、未熟な横隔膜や神経系が関与していることが多いです。また、子犬は食事の仕方が上手ではないため、食事中に空気を飲み込んだり、胃や腸にガスがたまりやすくなります。

一方、成犬のしゃっくりは何らかの生理的な刺激によって引き起こされることがよくあります。ただし、頻度が増えたり、長時間止まらないしゃっくりが続く場合には病気の可能性があるため、注意が必要です。

犬のしゃっくりによる異常と正常な症状の見分け方

犬のしゃっくりは通常一時的な現象であり、ほとんどの場合は自然に治まります。

しかし、異常なしゃっくりと正常な症状を見分けるためには「しゃっくりの持続時間」「しゃっくりの頻度」「他の症状の有無」を確認しましょう。

しゃっくりが1時間以上続く場合は、呼吸状態の悪化の可能性があり注意が必要です。また、毎日や毎食後にしゃっくりが出る場合やしゃっくりの頻度が以前よりも増えている場合も、何らかの病気が隠れている可能性があります。

しゃっくり以外の症状としては、呼吸が荒い、食欲がない、熱がある、吐き気や嘔吐など、の症状がある場合は緊急性があるため、これらのポイントに当てはまる場合は、動物病院に連れて行くことを検討しましょう。

犬のしゃっくりは通常は軽度かつ一時的な症状ですが、状況によっては重篤な病気の兆候である可能性もあります。安全のためにも早めの診察が重要です。

しゃっくりが出たときの対処法5選

しゃっくりが出たときの対処法5選

しゃっくりが起きた場合、愛犬が落ち着くような対処法を試してあげることが大切です。

ここでは、しゃっくりが出たときに有効な対処法をご紹介します。

方法1.愛犬を落ち着かせる

まずは、愛犬を落ち着かせる方法を試してみましょう。

愛犬がしゃっくりをしているときはまず、背中やお腹をなでて、愛犬をリラックスさせましょう。これにより、愛犬が安心し、落ち着くことができます。

また、抱っこすることも効果的です。飼い主の温かさや安心感を感じることができ、しゃっくりが収まる可能性があります。

愛犬を落ち着かせる際は、飼い主は深呼吸をしながら冷静に接することが大切です。愛犬のしゃっくりを見て、焦らずに冷静に対処できるといいですね。

方法2.息を止めさせる

しゃっくりがなかなか止まらない場合は、数秒間だけ愛犬の息を止めさせる方法を試してみましょう。

1.愛犬の口のまわりを優しく握る。
2.反対の手で鼻の穴を軽くふさぐ。

※ただし、愛犬が抵抗を示す場合はすぐにやめてあげましょう。

息を止めさせることでしゃっくりがおさまる場合もありますが、無理に行う必要はありませんので、試せそうなときはやってみてください。

方法3.水を飲ませる

しゃっくりが起きた場合は、愛犬に水を飲ませることも効果的です。

普通の水を飲ませるだけではなかなか飲んでくれないことが多いです。そのため、愛犬の好みの飲み物を用意してみると良いでしょう。例えば、愛犬が好むミルクやスープなどを与えることで、水分補給が上手く出来ることがあります。

また、愛犬に水を飲ませる際には、飼い主の指を舐めさせる方法も試してみましょう。

愛犬が飼い主の指を舐めることで、喉の刺激が和らぎ、しゃっくりがおさまることがあります。

方法4.忘れさせるような行動をさせる

しゃっくりが続く場合は、愛犬に忘れさせるような行動をさせてみましょう。

まずは、外に出して外の空気を吸わせてみましょう。新鮮な空気を吸い込むことで愛犬の体がリフレッシュされ、しゃっくりが和らぐことがあります。

また、愛犬が好きなおもちゃで遊ばせることも効果的です。おもちゃで遊ぶことで愛犬の興奮が高まり、しゃっくりが気にならなくなることがあります。

さらに、頭を使うようなコマンドを出したり、知育玩具を使用したりすることもおすすめです。愛犬が頭を使って集中することで、しゃっくりが気にならなくなることがあります。

方法5.マッサージする

愛犬のしゃっくりが続く場合は、胃と肋骨の間にある「みぞおち」部分を優しくマッサージしてあげましょう。

みぞおちは横隔膜がある場所で、マッサージすることでけいれんがおさまることがあります。この部分を軽く押したり円を描くようにマッサージすることで、愛犬のしゃっくりが和らぐことがあります。

力を入れすぎずに優しくマッサージすることがポイントです。愛犬の反応を見ながら行ってみましょう。

以上が愛犬がしゃっくりをしたときに有効な対処法です。しかし、しゃっくりが頻繁に起きたり、なかなか止まらない場合は、動物病院で診てもらうことをおすすめします。

病院を受診すべきしゃっくりの基準

病院を受診すべきしゃっくりの基準

犬がしゃっくりをしている場合、病院に受診するべきかどうか迷うことがあるかと思います。

以下のポイントを基準にして病院への受診をしてみてください。

しゃっくりが1時間以上続く場合

通常、犬のしゃっくりは数分で止まるものですが、1時間以上続くような場合は注意が必要です。

長時間続くしゃっくりは、何らかの健康問題の兆候かもしれません。特に、呼吸器系に問題がある場合には、早急な対応が必要です。

愛犬が息苦しそうにしていたり、元気がない様子が見られたら、深刻な状態に進行する前に早めに獣医師に相談しましょう。

毎日しゃっくりをしている場合

犬が毎日しゃっくりをする場合、何かしらの潜在的な病気や問題がある可能性があります。

特に毎日や毎食後にしゃっくりが出る場合は、病院を受診することをおすすめします。

最近しゃっくりの頻度が増えた場合

犬のしゃっくりが最近頻繁になってきた場合は、異常に注意が必要です。

特に高齢の犬の場合は、潜在的な病気のリスクも考慮されるため、早めに獣医師に相談しましょう。

他の症状がある場合

しゃっくりだけでなく、他の症状も見られる場合は、緊急性があります。

呼吸が苦しそうにしている、食欲不振、熱がある、吐き気、嘔吐などの症状がある場合は、直ちに病院に連れて行くことが大切です。

上記のポイントを参考にして、愛犬の状態を確認しましょう。

犬のしゃっくりは通常は自然現象ですが、症状が長時間続いたり他の症状と共に現れる場合は、原因を確認するために病院を受診する必要があります。

特に他の症状がある場合は、肺炎や胃捻転、熱中症などの緊急性のある病気が考えられるため、心配な症状が見受けられる場合は、早期に病院に連れていき、獣医師に相談しましょう。

通常のしゃっくりを予防する方法3選

通常のしゃっくりを予防する方法5選

病気ではないしゃっくりを予防する方法を3つ紹介します。

1.早食いを防止する

早食いは胃を刺激しやすくしゃっくりを引き起こす可能性があります。

そのため、犬のしゃっくりを予防するためには、早食いを防ぐことが重要です。早食いを防ぐ方法を紹介します。

フードの量を少なくする

胃に負担をかけないように、1回の食事量を少なくしましょう。

少量ずつ食べることで、愛犬の胃にかかる負荷を軽減できます。

与える回数を増やす

1回の量を減らした分を、回数を増やして与えることで、胃への負担を軽減することができます。

例えば、1日の食事回数を増やして、少量ずつ頻繁に食事を与える方法が効果的です。

これらの方法を実践することで、愛犬の早食いを抑制し、胃への負担を軽減することができます。

2.フードの形状や大きさに気を付ける

犬のしゃっくりを予防するためには、フードの形状や大きさにも注意する必要があります。

フードの粒が大きいまたは硬い場合、犬が食べにくくなります。そのため、消化しやすい小粒のフードを選ぶことが重要です。

消化しやすいフードを与えることで、胃に負担をかけるリスクを軽減し、しゃっくりを予防することができます。

3.不安や緊張を取り除く

不安や緊張を取り除くことも、犬のしゃっくりを予防するために重要です。

愛犬の不安や緊張を和らげるためには、散歩や遊びで体を動かすことが効果的です。適度な運動は犬のストレスを軽減し、リラックスさせる助けとなります。

また、愛情を示すためのスキンシップやマッサージも有効です。特にみぞおち部分を優しくマッサージすることで、犬が心地よさを感じ、自然なリラックス状態に導くことができます。

愛犬の心身の健康を保つために、定期的な運動や愛情表現は欠かせません。自律神経を整えることで、愛犬の不安や緊張を和らげ、しゃっくりの発生を予防しましょう。

以上がしゃっくりを予防する方法です。これらの方法を取り入れることで、愛犬のしゃっくりを予防することができます。

100%の予防は難しいかもしれませんが、早食いの防止やストレスの軽減によってしゃっくりを予防できる可能性があるので、ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

犬のしゃっくりは一時的であり無害な症状ですが、場合によっては健康上の問題を示している可能性があります。

愛犬の行動や症状の変化に常に注意を払いながら、「しゃっくりの持続時間や頻度」「他の症状の有無」などを把握することで愛犬の健康状態をチェックすることができます。

もしも、しゃっくりが長引いたり頻繁に起こる場合は、動物病院で診察を受けることをおすすめします。

正常なしゃっくりの場合は、早食いの防止やストレスの軽減など、日頃からしゃっくりの予防対策に取り組むことで対策をすることができるのでぜひ試してみて下さい。

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